今や高齢者と呼ばれる65歳以上の人口が、日本の総人口の25%に及んでおり、およそ4人に1人が高齢者である現代の日本社会において、その介護を担う現場では、生活相談員が要としての役割を果たしているのであり、現に様々な事業所や施設で活躍しています。もっとも生活相談員とは、資格名称ではなく、資格要件であることからも分かる通り、それぞれの現場において求められる知識やスキルや能力は異なるのであり、それだけに活躍の場も広がっています。
例えば養護老人ホームや特別養護老人ホームといった老人福祉施設において、高齢者の介護に携わる場合が代表的な例として挙げられます。独居老人の孤独死や老老介護などの問題が至るところで顕在化しつつある今、生活相談員の働く現場として、比較的想像しやすいといえるのかもしれません。しかしその他にも、身体障害者施設においても活躍しています。身体障害の程度は、その人それぞれに異なるため、個々の状況に応じて施設もいくつかに分類することができるなど、きめ細やかな対応が求められます。
また知的障害者施設もあります。やはり様々な施設があるのであり、利用者の状況に応じて適切に対応することが求められますが、特にコミュニケーションや意思疎通という面で困難を伴うことが予想されるため、それに応じた覚悟が必要といえます。
このように生活相談員が求められる現場は、高齢者向けの施設に限られるわけではありません。しかしやはり現代の日本社会を反映して、相対的に需要が高まっているのが、老人福祉施設です。養護老人ホームや特別養護老人ホームの他、デイサービスセンターもあり、自立した日常生活を送る上で多少の困難を伴う高齢者に対し、それぞれの希望や状況に合わせて、入浴や食事や機能訓練などといった様々なサービスを提供しています。個々の高齢者が希望する施設の利用を開始するにあたっては、施設側と契約を結ぶことになりますが、充分に情報提供をした上で、理解を得ながら進めなければならないこのいわゆる窓口業務も、生活相談員の重要な業務の一つです。
もっとも高齢者人口の大幅な増加に伴う、急速な需要の伸びに対し、介護の担い手の供給が追い付かないという状態が慢性的に続いているのも、事実です。加えて過酷な介護の現場には、求人と求職のミスマッチが生じているといわれており、不況下にありながらも中々人が定着しないということから、満足なサービスを提供することが難しい場合もあるようです。更に国の施策も頻繁に変わるなどといった事情が、更に福祉制度の利用を複雑で分かりにくいものにしている面もあるようです。
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生活相談員として働くための資格要件の中で、もっともハードルが低いのが社会福祉主事任用資格で、これが唯一国家資格ではありません。
生活相談員は幅広い業務をこなしながら介護職員と介護サービスを利用する人の間で架け橋となる役割として利用者をサポートします。
生活相談員が個々の専門知識や能力を活かすことのできる場として、老人福祉施設や身体障害者施設、精神障害者施設などが挙げられますが、中でも少子高齢化が急速に進む現代の日本において、需要が高まっているのが老人福祉施設です。老人福祉施設には、養護老人ホームや特別養護老人ホーム、あるいはデイサービスセンターなどがあり、生活相談員は、それぞれの利用者にとって最適な支援を実現するために欠かすことのできない存在なのです。